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どのような場合に残業代を支払う必要があるか労働相談に強い弁護士|労務・労働相談.com|所沢・新宿・国分寺

 category : 労働コラム 

 前回のコラムでは、いかなる場合に、従業員に残業をさせることが許されるかについてお話ししました。今回は、残業をした従業員に対して支払うべき「残業代」についてお話しします。

おさらい

 さて、労働基準法が、原則として1日8時間、週40時間の労働時間(「法定労働時間」といいます。)を超える労働を禁止していることは前回説明しました。その上で、これがあくまでも原則であり、例外が存在することも説明しました。

 労働基準法の定める「時間外割増賃金」(労基法37条)は、このように例外的に、従業員が法定労働時間を超える労務を提供した場合に、使用者が従業員に支払うべきとされているものです。

「残業代」の定義

 なお、一般に「残業代」と言う場合、これには2種類の意味がありうることに注意しなければなりません。

 一つは、会社の定める所定労働時間を超える労務を提供した場合の賃金のことであり、もう一つは、法定労働時間を超える労務を提供した場合の賃金のことです。

 例えば、会社の就業規則において、「始業時間を9時、休憩時間を12時から13時、就業時間を17時とする」旨の定めがあり(これが所定労働時間です。)、従業員が9時から12時、13時から20時まで働いた場合、17時以降の労務の提供に対する賃金は前者の問題になります。

 そして、その中でも、1日8時間を超えることとなる18時以降の労務の提供に対する賃金が後者の問題になります。

 このうち、労働基準法が規制の対象にしているのは、後者の法定労働時間を超える労務に対する賃金の支払いです。

上記規制の排除は可能か?

 そして、この規制は、労使間の合意によって排除できるものではありません。

 前回のコラムでも説明しましたが、労働基準法は、労働者保護のため、一定の限度で私的自治の原則(当事者が合意さえすれば、その合意の内容で契約が有効に成立するという原則)を制限しています。

 そのため、残業代について労使間で何らかの合意が成立しているとしても、その合意内容が上述した労働基準法の残業代に関する定めに反し、従業員にとって不利なものとなっていれば、そのような合意は無効となります。

 仮に使用者が支払うべき時間外割増賃金を支払わなかった場合、その使用者に対しては、罰則(労基法119条1号)や付加金(労基法114条)の制裁が待ち受けています。

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